着物がたり

賢い対処法☆浴衣の着くずれ直し方

▼浴衣の衿元や裾がくずれてきちゃった!

浴衣でお出かけした際、階段を登ったり、車の乗り降りをしているうちに 衿元や裾がゆるんで形がくずれてくる時があります。
その時にサッと自分で整えるコツを知っておくと安心ですよね。

▼ほとんどの着くずれは「おはしょり」で直せる

美しい着姿のポイントは、おおむね帯下にある「おはしょり」にあります。
「おはしょり」とは、着丈を調整するために帯の下で織り込む部分のことです。
今回は「おはしょり」で直せる「浴衣の衿くずれ」と「浴衣の裾くずれ」の 直し方のポイントをご紹介いたします。

★衿元がだらしなくなった! 浴衣の着くずれで一番多く、目立つのは「衿くずれ」です。
衿元が開くとだらしなく見えてしまいます。
鏡で左右のひっぱり方のバランスを見ながら衿元のゆるみを締めましょう。

[衿くずれの直し方] 1.左脇下の穴(身八つ口)に手を入れて、右の衿に繋がっている部分を左下に向かってひっぱり、帯の中に押し込みます。



2.左衿の緩みを伸ばしながら「おはしょり」を下にひっぱります。



3.背中のシワを下に伸ばします。



4.帯の下の部分(おはしょり)をつかみ、両手で下にひっぱって胸元のゆるみをなくします。おはしょりが多い場合は、引っ張った後におはしょり巾を5cm位に整えます。



★裾が下がってしまった! おはしょりの下の紐の締め方がゆるいと「裾くずれ」が起こります。
浴衣を脱いで着直すことなく、腰ひもと「おはしょり」の調節で直すことができます。

[裾くずれの直し方] 1.上前をめくり、下前のゆるんで下がった浴衣の生地を腰ひもの中へ持ち上げます。



2.上前のゆるんで下がった浴衣の生地も、腰ひもの上の方へとひっぱって持ち上げます。



3.緩んでいる場合は腰ひもを締め直しましょう。



4.おはしょり巾を5cm位に整えます。



▼着くずれさせないためのひと工夫を

浴衣は洋服と勝手が違うため、着くずれてしてしまうことがあります。
しかし着付けの際に着くずれしない工夫を加えることで、より安心して着用できます。その方法についてはもう一つのコラム「賢い対処法☆浴衣着くずれ予防編」でご案内します。
着付けのコツをつかんで、浴衣でのおでかけをエンジョイしましょう。